2008年7月14日月曜日

斑鳩の里へ

 13日日曜日は早く起きだし、ウェスティンの裏山の野鳥散策コースをウォーキングです。パンフレットでみると平坦ですが、富士山登山の予行演習になるくらいの上り坂です。山頂の水飲み場では鶯の声がとってもきれいに聞こえていました。
 シャワーを浴びて、チェックアウト。可楽庵、普通に泊まる場合の値段を聞いてびっくり!

 奈良の大和小泉、慈光院を目指します。ここは茶道石州流の開祖、片桐石見守貞昌(石州)が、父貞隆(慈光院殿雪庭宗立居士)の菩提寺として建立した臨済宗大徳寺派の寺院です。
 境内全体が一つの茶席として造られており、表の門や建物までの道、座敷や庭園、そして露地を通って小間の席まで、茶の湯で人を招く場合に必要な場所ひと揃え全部が、一人の演出そのまま三百年を越えて残っています。
http://www1.kcn.ne.jp/~jikoin/

 まずお菓子とお茶をいただき、その後、石州流狩野休盛(かのうきゅうせい)派の門人であることをお伝えし、若い和尚様(尾関紹勲和尚)からお話を伺います。
 お茶の心とは「おもてなし」であること、よって茶道とは茶室の作法を学ぶことではなく、人をお呼びする場合のトータルなおもてなしのコーディネーションを考えることを学ぶことであること(狭い茶室も広い座敷との対比で意味がある)、石州が唱えた「分相応の茶」は武士だけのものでなく、お茶をたしなむ人すべてにあてはまり、最上級のおもてなしでお迎えするという精神であること、お稽古とは古きを稽える(かんがえる)という意味であること、など、とてもいいとらえ方を伺うことができました。確かに日々の生活でも「おもてなし」の心が根底にあれば、口をつく言葉も当然それにふさわしいものになりますよね。

 慈光院をあとにし、法隆寺に向かいます。タクシーですぐ。なんとまあ広いこと。気温は30度をこえ35度になろうか、という感じです。古代の建造物に見るときに共通して感嘆することは、この完成図を脳内に描くことができた人がいたということ、また、それを現出可能にする技術があったということです。人間の力というものは本当に偉大です。また、その偉大な力が誰にでも備わっているということがさらにすごいことですねえ。

 まだ見ていないものがたくさんあります。また頭の中で歴史の流れがつながっていないところもあるので、それらを整理しながらこれからも京都、奈良はたびたび訪れたいと思います。

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